アビナヤラボ 〜Abhinaya Labo
Performance of "Kutiyattam" Indian Classical Theatre and Study on South Indian Percussions
アビナヤラボは、
南インド古典劇クーリヤッタムや南インドの太鼓の公演、教育などを行なっています
Classes for Acting and Percussions
基礎から学ぶ
インド古典劇クラス
Kutiyattam & Nangiarkoothu
オンラインクラス
Online Classes
(月に1回、原則的に第1月曜日)
18:00〜19:00 初級クラス
テキストに沿って、ムドラを一つひとつ丁寧に練習します
19:00〜19:30 顔、目、手指などの基本エクササイズ
ちょっと休憩
19:40〜21:00 中級クラス
ムドラを使って、文やストーリーを表していくことに重点をおいて練習します
途中までの参加や途中からの参加もOKです
(2コマ開講中)
ナンギャールクートゥ「クリシュナ物語」の詩節の意味と発音を学び、節をつけて詠います
ムドラと一緒に詠う練習で、さらに詩の言葉を身近に感じられるようになります
隔週水曜日、10:00-11:20
隔週土曜日、11:00 - 12:20
最新のスケジュールはカレンダーでご確認ください
受講料は特に設定していません
長い伝統の中で、学びが続けられるように
また、自らの学びが実を結ぶように
ダクシナとして払ってくださる場合は
振込、PayPay、あるいは
次にお会いした時に直接お受けします
Kutiyattam, Sanskrit Theatre from Kerala, South India
南インドの古典劇「クーリヤッタム」
クーリヤッタムとは?
クーリヤッタムはインドを代表する古典演劇です。2001年にユネスコの世界無形文化伝承のリストに登録、2008年に正式にユネスコ世界無形文化遺産に制定されました。
インド南西部に位置するケーララ州で、ヒンドゥー寺院のために働くコミュミティの特定の家系の人々によって、代々伝承されてきたものです。千年以上の伝統を持ち、現存する世界最古のサンスクリット演劇です。(注1)
サンスクリット語の戯曲を基にして上演される演劇で、役者はそれぞれの場面の状況に合った節回しにのせて、台詞や詩を詠います。(注2)
確固とした様式性を持ち、限られた舞台空間の中で演じられ、舞台装置はほとんど使いません。人間のイマジネーションを最大限に活かすような知恵に満ちた演劇です。
男性役は男性が、女性役は女性が演じます。
注1:昔はインド各地でサンスクリット劇が上演されていたといわれているが、現在上演形態として残っているのはケーララのクーリヤッタムのみ。一説にはその起源を二千年以上遡ることができ、10世紀には今に近い形で上演されていたという。
伝統的には、チャーキャール(Chakyar)という階級から男優、ナンギャール(Nangiar)という階級から女優になり、ナンギャールの家の男性であるナンビャール(Nambiar)が伴奏打楽器や化粧などを担ってきた。
注2:20種以上ある節回しは、インドで古くから受け継がれているヴェーダ経典(Veda)の唱え方から影響を受けているといわれる。
クーリヤッタムは、ケーララ各地のヒンドゥー寺院内にあった専用劇場クータンバラム(Koothambalam)で寺院の定例行事として上演されていました。
1960年代に公立の芸術学校ケーララ・カラーマンダラムでクーリヤッタムのコースが設立されて以来、少しずつ伝統の家系に属さない人々にも門戸を広げるようになり、現在では寺院の外で上演される機会が多くなっています。
言葉を使わずに身ぶりのみで演技する部分が多く、それらはケーララの言葉であるマラヤーラム語で書かれた上演台本に基づいて演じられます。
一つ一つの言葉をムドラと呼ばれるハンドジェスチャーを使って丁寧に表わしていく事と、目と顔の表情を駆使した細やかな感情表現が特徴。
ひとりの役者がふたり以上の役(人間ではないことも多い)を演じ分ける演技法も特徴的な手法です。
現在では、「アマヌール・チャーチュ・チャーキャール・スマーラカ・グルクラム」や「ナタナカイラリ」をはじめとする大小の機関で、定期的なクーリヤッタム上演や後進の指導に力を入れています。
化粧について
化粧や着付けを行う楽屋では、まずオイルランプが灯される。役者はランプの火に見守られる中で,祈りとともに赤い紐を頭に巻き、化粧を始める。
化粧の色やデザインは、役の性質によって決まっている。
男役では、例えば緑色は王などの英雄的な人物、赤色は荒々しく激しやすい性質を表す。眼の下には太く黒いラインを描き、眼の表情を強調する。また、顎のラインに沿って紙を起てるようにつけて、顔の表情をより強調することも多い。
女役とナンギャールクートゥのメイクは同じで、一種類。少し橙色がかったクリーム色の地に眼のラインをはっきりと描く。
メイクに使う色は顔料や藍、オイルを燃やして得る煤など天然の物を使っている。また眼の中にチュンダ(chunda)とよばれる花の雌しべの基の部分を入れて白目を赤く染める。
伴奏の音楽について
ミラーヴ(Mizhavu):銅製の壷に皮を張った太鼓。クーリヤッタム、ナンギャールクートゥ、チャーキヤールクートゥのための伴奏楽器である。素手で上から叩きおろすようにダイナミックに演奏する。壷型の胴からうまれる倍音豊かな響きは、他に類を見ない。通常2台で演奏し、1台が拍子を保ち、もう1台が演技に合わせて即興的に演奏し、劇を盛り上げる。
イダッキャ(Edakkya):もともとは寺院で神に捧げる歌の伴奏として使われる楽器で、聖なる楽器と呼ばれる。日本の鼓に似た形状だが、肩からつるして右手に持った一本のばちで叩くスタイルである。皮を締めている紐と肩から吊っている紐が繋がっているので、胴を上下することによって音程を変えることができる。旋律を演奏することのできる数少ない打楽器のひとつ。
ターラム(Thalam):小型のシンバル。色々な大きさのものがあるが、クーリヤッタムで使われるのは、小さなタイプである。拍子を刻む役割。
シャンク(Sanku):ほら貝。劇の始まりや神々の登場する場面で使われる。
クーリヤッタム上演風景
演技とミラーヴ、イダッキャの息のあったパフォーマンス
NangiarKoothu
「ナンギャールクートゥ」は、広い意味でクーリヤッタムに属する演劇のひとつですが、女優の演じる1人芝居で、「クーリヤッタム」の演技方法を用いたマイム劇のようなものです。
演じ手は身ぶりをたくさん使い、一つ一つの言葉をムドラと呼ばれるハンドジェスチャーによって丁寧に表わしたり、目や顔の表情を駆使した感情表現が特徴です。クーリヤッタムのように役者が発声する事はなく、マイム的な演技で、ひとりでいくつもの役(人間でないこともあります)を演じ分けながら、神話物語を描いていきます。
「アートにエールを!東京プロジェクト」動画作品
「クリシュナ、毒竜カーリヤを退治する」
入野智江ターラ
Mizhavu : 岩田豊美
Thalam : 大石千紗登
「クリシュナ、カーリヤ竜を退治する」
Usha Nangiar
Venue : Rangapeetom,Katampazhipuram
Mizhavu:VKK Hariharan,Kalamandalam Rajeev
Edakka:Kalanilayam Kaladharan
Thalam:Athira
Drums from South India
南インドのいろいろな太鼓たち
ミラーヴ(体験クラス随時開講中)
MIZHAVU
「ミラーヴ」はクーリヤッタムに欠かせない伴奏打楽器です。
聖なる楽器(DevaVadya)呼ばれ、人間が作ったものではなく、自ら自然に生まれでた楽器とされています。
クーリヤッタムを上演するにあたって、最初にこの太鼓が鳴り響くと、開演の知らせとなり、劇を観るために、天界、地上,地下界から様々なものたちが集まってくるといわれています。
壷の形をした大きな胴は銅製です。昔は陶器製で、寺院の中に置かれ、外に運ぶことがありませんでしたが,近代になり寺院の外でも公演されるようになって、銅製になりました。
直径20cm程度の壷の口の部分に、牛皮を張り、素手でたたきます。
演劇の伴奏のために発達した楽器で、繊細な感情の機微を表すことも、非常に荒々しい強さを表すこともできる楽器です。
近年ではミラーヴを使った太鼓だけの合奏も盛んになっています。
ミラーヴ合奏
MIZHAVU melam
iDAKKA
「イダッキャ」は旋律を奏でることのできるユニークな太鼓です。
日本の小鼓のような形をしていますが、肩から吊るして右手に持ったバチでたたきます。
2枚の皮を張っている紐と肩から吊るす紐が連動するようになっていて、左手で胴を上下させることで音程を変化させます。
また、胴の口の部分にはヤシからとった繊維が両面とも2本ずつ張られていて、それがさわりとなり、「じりり」という独特の響きが生まれます。
聖なる楽器(DevaVadya)と呼ばれ、寺院の中で儀礼のときには、この太鼓を演奏しながら歌を歌います。 「ソーパーナ・サンギータ」と呼ばれる、ケーララ独特の声楽はこの歌から来ています。
チェンダ
CHENDA
ケーララの太鼓の代表格「チェンダ」
シリンダー型の太鼓で強く張られた皮をバチ、あるいは素手でたたきます。
ケーララのヒンドゥ寺院で行われる祭礼では、この太鼓が入った合奏が何時間にも渡って繰り広げられます。
舞踊劇「カタカリ」、儀礼芸能「テイヤム」「ムディイェットゥ」などでも活躍します。
マッダラム
MADDALAM
「マッダラム」は重量級の両面太鼓です。
祭礼のときなどには、20kg以上もあるこの太鼓を腰に縛りつけて、何時間にも渡って演奏します。
舞踊劇「カタカリ」でも活躍します。
ムリダンガム
MRiDANGAM
「ムリダンガム」は「カルナータカ音楽」と呼ばれる南インドの古典音楽の主要打楽器です。
木の細長い胴の両側に皮を張ってあり、右手側の皮には黒いペーストが貼付けられていて、音程がはっきり出せるようになっています。
さまざまな音色を使い分けて、複雑なリズムを織りなしながら,歌や楽器の奏でる旋律を支えます。
ガンジーラ、ガタム(素焼きの壷)、モールシン(口琴)などとのパーカッション合奏も聴き応えがあります。
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